MBA出願のためのスケジュールと出願準備
MBAの出願スケジュールと出願準備
海外MBAの出願スケジュールは?
ほとんどの大学院の申請は1月で締め切られますが、MBAの出願時期はプログラムによって複数回に分けられています。第1回は、10〜12月上旬。第2回は12〜1月下旬です。第3回は3月以降です。中には、随時出願を受け付けている学校もありますが、ラウンド制の学校の場合は、合格の可能性や奨学金の枠などを考慮すると、早いうちに申請するのが得策です。
海外MBAを目指す場合は、2~3年計画で準備を進めましょう。出願までに準備しておくことは、スケジュール作成、戦略の立案、自己分析、TOEFLやGMATの対策、出願校選定、出願書類準備・作成です。これらの準備を整えるのに費やす時間は、約12ヶ月から24ヶ月。時間にして、およそ1000〜3000時間になります。
3年計画でのスケジュール
合格のオファーをもらうのは、入学日から約6ヶ月前です。ヨーロッパやアメリカの学校では、主に9月。オーストラリアでは4月が入学時期になります。
仮に9月を入学時期として、逆算して3年計画を実行した場合、MBAスクール入学までのスケジュールは、以下のようになります。
- 1年目9〜3月:MBAを目指そうと決めたら、まず専攻と志望する学校を選びます。それぞれの学校の応募要件を把握しておきましょう。
- 1年目3月〜2年目10月:TOEFL対策、受験。
- 2年目11月〜3年目6月:GMAT対策、受験。TOEFLの点数に納得できていない場合は、この期間に再挑戦しましょう。
- 3年目7月:自己分析を行い、志望校を確定します。志望校の応募期間をチェックし、スケジュールに沿って書類準備を整えていきましょう。時間に余裕があれば、GMATに再チャレンジして、より高いスコアを目指しましょう。
- 3年目8〜9月:出願書類の準備・作成。申請書類は、成績証明書、エッセイ、レジュメ、推薦状などです。
- 3年目10月:ラウンド1で申請。
- 3年目11月:アドミッションとのやり取り。
- 3年目12月〜4年目5月:書類審査の結果を確認し、合格であれば面接。合格通知を受けた後、期日までにデポジットの支払いを済ませます。学生ビザを取得するために、1−20フォームを学校から発行してもらいます。
- 4年目6〜7月:ビザ申請。荷物の準備や予防接種など。
- 4年目8〜9月:入学。
ある程度、英語力があるなら、1~2年計画に短縮したスケジュールを立てて挑戦してみましょう。
海外MBAの出願までに準備することは?
英語のスコア
TOEFLとGMATのスコアは、書類を作成する際に、志望校が提示するラインを満たしている必要があります。応募するMBAスクールによって、基準とするスコアは異なるため、応募要項をチェックしておきましょう。海外MBAの場合は、入学の1年前から願書の受付が行われているため、それより前には目標スコアを獲得しておくことが重要です。
エッセイ
エッセイの場合は、志望動機や実務での経験、大学での研究テーマなど、複数提出します。多くの出願者に埋もれないような迫力のあるエッセイを書くには、事前の自己分析がポイントです。自分の長所や志望校でなければならない理由、MBAを取得する目的、将来の目標などを、文章で明確に伝えることが大切です。
海外MBAで提出するエッセイは、当然ながら英文で作成します。エッセイは選考書類の中でも、合否を判断する上で特に重要なものです。多数のライバルに差をつけるために、カウンセラーや予備校で指導を受ける方も多くなっています。ぜひ力を入れて魅力的なエッセイを作成してください。
面接
書類審査を通過すると、MBAの第2関門として面接があります。面接時には、提出したエッセイの内容について質問されます。英語でのコミュニケーション能力を示すチャンスでもあるため、予想される質問内容に対しての準備だけでなく、自己アピールの練習も行いましょう。
海外MBAは、出願書類をそろえるのに最低でも半年かかります。最近では、大学生での就職活動時期に、数年後のMBAの取得を視野に入れ、就職先を決める人も多いようです。なるべく早い時期から、MBAの準備を進めるのが理想的です。
理想的なスケジュールに進められない
「MBA出願までの落とし穴」
MBAの受験スケジュールが予定通り進まない理由
入学までのスケジュールを立てられたとしても、なかなか思い通りに進められないという方も多いのではないでしょうか。その理由は、大きく分けて2つ。「社費・私費に関するもの」と「英語のスコアメイク」です。
社費で海外MBAを目指す場合は、社内での選考プロセスが大きく影響します。出願より1年前には選考が終わっていることが理想ですが、年度の問題から、4月以降にようやく選考を実施する会社も。選考結果が出た時期によっては、1ラウンドに間に合わないこともあります。
私費の場合は、資金の問題があります。奨学金を得られればスケジュール通りに進むかもしれませんが、そうでなければ他のルートで資金を調達しなければなりません。最悪の場合は、MBAを見送ることにもなるでしょう。
また、費用以外にスケジュール管理が難しい理由に、TOEFLとGMATの勉強時間の確保や目標のスコアに届かないといった問題があげられます。
TOEFLのスコアが思うように上がらず、GMATにかける時間が少なくなってしまうなど、勉強時間の見通しの甘さが響くケースも多く見られます。
理想的なスケジュールに乗るためには?
TOEFLは受験回数に制限がないため、手始めに受験してみることも一つです。スコアの有効期間は2年。スコアメイク、GMATにかける時間も調整できます。GMATは受験回数に制限があるため、半年を目安に2~3回受験できると理想的です。
また、エッセイの完成度を上げるために、エッセイカウンセラーは早めに確保しましょう。
自分のライフスタイルに合わせるなら
国内MBAという選択肢も!
海外MBAの場合は、語学力の向上だけでなくビザの申請など、学ぶ前に取り組むべきことが多いもの。当然、そのぶん取得にかかる費用もかかります。
国内MBAでも専門スキルを習得できる上に、準備や費用にかかる負担が軽減。また会社を休職あるいは退職せずに通えるため、今のライフスタイルに合わせた無理のない学び方を選択できます。
海外MBAのスケジュール感に不安がある方、今のライフスタイルを維持したい方は、国内MBAの方が向いているかもしれません。